緑のロマン日記

不器用な人間が、この魑魅魍魎の世界で生き抜くためには。。。  40代独身女の生き様

益田ドクターの、「こころは脳で作られている」を考えてみた。

先日、精神科医でメンタル系ユーチューバーの益田裕介さんのトークイベントに行ってきました。場所は新宿歌舞伎町ロフトプラスワン。

4時間弱の長時間イベントで、益田ワールドをたっぷり堪能してきました。

前半は益田ドクターが半生を語り、後半はお客さんの質疑応答となりました。

益田ドクターのトークイベント

後半の冒頭、「こころと脳の違いって何だと思いますか」「こころは脳で作られているんですよね」と、益田ドクターが言った言葉に、私の意識は引っ張られてしまって、今こうしてブログを書いている時まで考えるはめになってしまいました。

 

こころと脳の違い。

脳の機能はなんとなくわかる気がします。物事を覚知して、それに対する反応や現象を作り出すもの。

じゃぁ、こころって?

 

ウィキペディアにはこう書いてあります。

こころは、非常に多義的・抽象的な概念であり、文脈に応じて多様な意味をもつ言葉であり、人間(生き物)の精神的な作用や、それのもとになるものなどを指し、感情、意志、知識、思いやり、情などを含みつつ指している。

明確な定義はなく、抽象的ですね。意識できること全般って感じでしょうか。

この曖昧なものと脳の違いを見出すのはとても難しいですよドクター。

 

益田ドクターは続けてこう言いました。

「こころは脳で作られている。」

 

なるほど~!確かにそう言われたらそうだわ。なんで気づかなかったんだろう。脳が全ての意識を生み出している。

 

でも、、、だったらなぜ脳はわざわざ、苦しみという“こころ”を生み出して、さらに苦しみから逃れるために自殺に追い込むという、訳の分からない事をするんでしょうか。脳のバグでしょうか。

 

生物としてのミッションは、生き延びて子孫を残す事だと思います。あらゆる生物はそのミッションを達成するためにいろんな戦略をもっています。人間は考えることと、集団をつくることで生き延びてきたという認識です。

食うか食われるかの世界では、無駄な機能は淘汰されると思うので、必要があって人間は“こころ”を作るようになったと考えるのが自然ですよね。

 

こころを、身近な自分事としてとらえるために、例えば感情の“喜怒哀楽”に限定して考えてみます。喜怒哀楽の必要性とは。。

 喜び・・・「このご飯美味しい!」→ 体に必要な栄養を取り込んだ時に美味しいと認識させて喜ぶことで、その食べ物を記憶させる。

 怒り・・・「あいつむかつく!」→ 敵意を示して自己防衛をする。

 哀しみ・・・「大切な人を失った」→ 泣くとスッキリするというような、鎮静化させるメカニズムがある?

 楽しみ・・・「今日のライブ最高!」→ 興奮により免疫力アップ。

はは。。かなり稚拙な考えでお恥ずかしいですが、喜怒哀楽が人間にとって必要な理由を自分なりに考えてみました。まあ喜怒哀楽だけだったらなんとなく自分を納得させられそうです。

 

苦しみはどうでしょう。人を死に至らしめる力をもってしまった感情。苦しみに必要性があるとしたらなんでしょう。

私はしばらくこのことについて考えていましたが、まだ答えが見つかっていません。唯一ひねり出したのは、苦しみは他者に気づいてもらうためなのではないか、ということです。

集団をつくることで生き延びてきた人間。ひとりでは生きていけません。苦しみは誰かの助けを必要とするサインなのではないでしょうか。誰かにアドバイスを求められる人は助けてもらえるかもしれないけど、それができない人は苦しみに体を蝕まれ死んでしまう。

もしそうだとしたら、誰かの苦しみをキャッチできる人になりたい。キャッチした苦しみをすぐに消化できないかもしれないけど、一緒に悩むという行為自体が苦しみに対する答えであるなら、それをしただけで状況は変わるのかもしれない。

そして、みんながそのような気遣いができるようになったら、自殺というのはなくなるのかもしれない。

 

こうして考えてみると、こころというのは人間が生きていくうえで必要なものである。と、言えそうです。そして自分だけのものでもなく、他者とコミュニケーションを取る中で正常に機能するものなのかもしれません。

 

脳はいろいろな情報を五感でキャッチして、体に反応させる機能。こころは他者とコミュニケーションを図りながら、変化を交えたよりよい選択をする機能。

きっと、脳だけでは手が回らないから、外交をこころに委託した、という説はどうでしょうか(笑)

 

やれやれ、今の自分の能力では、ここぐらいまでが考えられる限界でした。

益田ドクターからすごく難しい宿題をもらってしまいましたが、こころと脳の関係について一旦は腑に落ちました。無理やりですが。これでようやく次の事に取り掛かれそうです。